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外壁塗装について
外壁塗装に使われる「塗料の種類」を徹底解説!それぞれの特徴と選び方
外壁塗装を考えるときに、誰もが最初に悩むのが「どんな塗料を選べばいいのか?」ということ。
塗料は見た目を変えるだけではなく、外壁を紫外線・雨・風・汚れから守る重要な役割を持っています。
しかし、塗料にはたくさんの種類があり、値段も性能もさまざま。
正しく選ばなければ、「数年で色あせてしまった」「すぐに剥がれてしまった」といった失敗につながることもあります。
この記事では、外壁塗装で使われる主要な塗料の種類を、メリット・デメリット・耐久性・費用感まで詳しく解説します。
🎯 1. 塗料の基本構成を理解しよう
まずは、塗料がどんな成分でできているのかを簡単に知っておきましょう。
外壁塗料は大きく分けて「4つの成分」で構成されています。
①合成樹脂(主成分)
塗料の性能を決める最も重要な成分。耐候性・防汚性・耐久性などを左右する。
②顔料
色をつける成分。紫外線や熱に強いものほど色持ちが良い。
③添加剤
カビ防止・乾燥促進など、性能を補助するための成分。
④溶剤(シンナー・水など)
塗料を扱いやすくする希釈成分。乾燥すると蒸発し、塗膜が残る。
このうち、塗料の主成分である「合成樹脂の種類」こそが塗料のグレードを決めるポイントです。
これから紹介する塗料の違いは、この「樹脂成分の種類」によるものです。
🧴 2. 外壁塗装で使われる主な塗料の種類と特徴
① アクリル塗料:安価だが耐久性が低い昔ながらの塗料
アクリル塗料は、古くから使われてきたスタンダードな塗料です。
価格が安く、発色が良い点が特徴ですが、耐久性が低く、現在ではあまり住宅塗装には使用されません。
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耐久年数:約5〜7年
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費用の目安:㎡あたり1,000〜1,800円
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メリット:発色が良く、乾燥が早い。DIYにも向く。
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デメリット:紫外線や雨に弱く、劣化が早い。
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向いている建物:短期間だけ見た目を整えたい場合や仮設建物など。
安価で手軽に塗装できますが、長持ちしないため、長期的な視点ではコスパが悪い塗料です。
② ウレタン塗料:密着性が高く、小規模補修にも最適
アクリル塗料の上位にあたるのがウレタン塗料です。
柔軟性と密着力に優れ、木部や鉄部にもよく使われます。
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耐久年数:約8〜10年
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費用の目安:㎡あたり1,800〜2,300円
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メリット:柔軟性があり、ひび割れにも追従しやすい。密着性が高く、塗りやすい。
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デメリット:紫外線に弱く、ツヤが落ちやすい。
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向いている建物:雨樋・鉄部・門扉など部分塗装
コストを抑えながらもそこそこの耐久性が欲しい人におすすめ。
ただし、外壁全体の塗装にはやや物足りないことも。
③ シリコン塗料:定番塗料
住宅外壁塗装で多く採用されているのがシリコン塗料です。
耐候性・防汚性・コストバランスに優れており、万能タイプ。
フッ素・無機塗料と比較すると、耐用年数や耐候性は控えめ。
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耐久年数:約10〜13年
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費用の目安:㎡あたり2,300〜3,000円
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メリット:汚れにくく、ツヤの持ちが良い。
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デメリット:再塗装時に塗膜が硬くなりやすい。
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向いている建物:築10〜20年の一般住宅。
性能と価格のバランスは良いものの、
塗装を長持ちさせたいとお考えの方には、やや物足りないと感じられることも。
④ フッ素塗料:高耐久・高光沢のハイグレードタイプ
フッ素塗料は、耐久性・光沢保持性ともに優れた塗料です。
高層ビルや公共施設など、長寿命を求める建物によく採用されています。
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耐久年数:約10〜17年
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費用の目安:㎡あたり3,000〜4,500円
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メリット:紫外線に強く、ツヤ・色持ちが長続き。
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デメリット:価格が高め・塗膜がやや硬く、ひび割れに弱い場合も。
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向いている建物:長期的にメンテナンスを減らしたい住宅やビル。
初期費用は高いですが、塗り替え回数を減らすことで長期的には経済的です。「一度塗ったら長く持たせたい」方に最適。
⑤ 無機塗料:最上級の耐久性を誇る最新ハイブリッド塗料
近年注目を集めているのが無機塗料。
“無機”とは、ガラスや鉱石など紫外線で劣化しにくい物質を配合した塗料のこと。
これにより、圧倒的な耐候性と美観維持力を実現しています。
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耐久年数:約17〜30年
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費用の目安:㎡あたり3500〜5,500円
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メリット:紫外線に非常に強く、汚れにくく、色あせにくい。
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デメリット:初期費用が高い。
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向いている建物:長期居住を前提とした戸建て住宅。
「最後の塗り替えにしたい」という方におすすめ。
20年以上の耐久性を誇る塗料もあり、メンテナンスの手間を大幅に軽減できます。
💬 7. まとめ:家の「未来」を見据えた塗料選びを
塗料選びは、家の寿命とメンテナンスコストを左右する重要な要素です。
安い塗料を短期間で何度も塗り替えるよりも、
初期費用が高くても長く持つ塗料を選ぶ方が、結果的にお得で安心なケースがほとんどです。また、同じ塗料を使っても、職人の技術や下地処理によって仕上がりは大きく異なります。
信頼できる塗装業者に相談し、塗料の特徴と建物の状態をしっかり見極めましょう。