屋根塗装について
トタン屋根塗装の基礎知識|塗装の工程やおすすめ塗料
金属でできているトタン屋根は、傷がつくと錆が発生しやすい屋根材です。
トタン屋根を長持ちさせるためには、こまめな塗り替え塗装によるメンテナンスが欠かせません。
でも、どれくらいの期間を目安に塗装をすれば良いか分からないと、進行している劣化症状に気付けず放置してしまいがちです。
そこで本記事では、神奈川県横浜市・川崎市で外壁屋根塗装を手がける「浜翔ペイント」が、「トタン屋根の塗装」について詳しく解説しました。
・トタン屋根を塗装するタイミング
・トタン屋根に見られる要注意な劣化症状
・トタン屋根塗装の工程
などを分かりやすくお伝えしています。
トタン屋根塗装の費用相場や、おすすめの塗料などもご紹介しているので、トタン屋根のメンテナンスを検討している方はぜひ最後までチェックしてください。
トタン屋根塗装のタイミングは?
はじめに、トタン屋根の塗装時期やトタン屋根の基礎知識をご紹介していきます。
トタン屋根の塗装時期
トタン屋根はのメンテナンスは、5〜10年を目安にすることをおすすめします。
トタン屋根の寿命は、10年前後とされており、耐久性に優れたものでも20年ほどとなっています。
サビや色褪せなどの症状が出始めた段階でこまめに塗装メンテナンスを施すことが、トタン屋根を綺麗に長く使い続ける秘訣です。
なお、トタン屋根を設置してから20〜30年以上経過していて、屋根内部の劣化が進んでいる場合は塗装メンテナンスを行っても意味がありません。
傷みが著しくひどい場合は、葺き替え工事での対応となります。
屋根の葺き替えとは?
屋根の「葺き替え」は、古いトタン屋根を撤去して野地板や防水紙を新しくし、新たな屋根材を葺く屋根リフォーム方法です。
屋根材自体が寿命を迎えていたり、下地が腐食して雨漏りが起きていたりする場合に行います。
屋根を完全に新しくできるため、屋根の耐久性の向上も期待できる施工方法です。
近年では、トタン屋根よりもサビに強く耐久性に優れた「ガルバリウム鋼板」に葺き替える人が増えています。
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トタン屋根の基礎知識
「トタン屋根」は金属屋根材の1つで、鋼板の表面に亜鉛メッキで加工して作られています。
安価で施工しやすいことから戦後に普及し、今でも一般住宅や工場などで広く用いられている屋根材です。
波板や折板など、さまざまな形状のものがあり、防水性に長けているのが特徴となっています。
トタン屋根のメリットとデメリットを、以下にまとめました。
メリット |
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デメリット |
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トタン屋根は金属でできているので、雨音が響きやすく太陽光の熱を通しやすいのがネックです。
トタン屋根のデメリットには、遮音性や遮熱性のある防水紙を下に敷いて対処します。
一方、トタン屋根は軽くて防水性に優れているのがメリットです。
しかし、先ほどもお伝えしたように、トタン屋根よりも優れた性能の金属屋根が登場しているため、新たにトタン屋根を採用する方は減少傾向にあります。
トタン屋根によく見られる4つの劣化症状
ここでは、トタン屋根によくある劣化症状をお伝えします。
こちらでご紹介している劣化症状がご自宅のトタン屋根でも見られたら、ぜひメンテナンスや修理補修を検討してください。
①サビ
トタン屋根に傷が入ったり経年で劣化が進むと、表面のメッキが剥がれて「サビ」が発生するようになります。
一言でサビといっても、以下のような種類があります。
白サビ |
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赤サビ |
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白サビを放置して、赤サビの進行が進むと、最終的にトタン屋根に穴が空いてしまうこともあります。
穴が開くと、屋根内部が腐食して雨漏りに発展しかねません。
小さいサビが見られた時点で、早めに塗装メンテナンスをすることをおすすめします。
②色褪せ
「色褪せ」は、トタン屋根の表面の塗装が紫外線などの影響で劣化することによって生じます。
トタン屋根の艶が見られなくなったり、全体の色が褪せて薄くなったりしたら、劣化のサインです。
すぐに対処が必要なわけではありませんが、長期間放置するとサビが発生しやすくなるため注意してください。
③チョーキング現象
塗膜が紫外線や風雨の影響で分解されることで、白い粉のようなものがトタン屋根の表面に出てくるのが、「チョーキング現象」です。
屋根材に軽く触れるだけで白い粉が指についてきたら、劣化が始まっている証拠といえます。
トタン屋根は大量の紫外線を浴びるため、チョーキング現象が発生しやすい屋根材です。
チョーキング現象が起きていたら、塗装メンテナンスで対処します。
ただ、屋根にチョーキングが起きているかどうか確かめるために屋根に登るのは大変危険です。
5年に1度を目安に、プロの修理業者に点検を依頼するようにしてください。
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④塗膜の剥がれ
トタン屋根が熱されたり冷えたりして膨張収縮を繰り返すと、塗膜が膨らんで「塗装が剥がれ」てしまいます。
これは、経年劣化でも生じる現象です。
塗膜が剥がれると、トタン屋根を保護することができず、サビが発生する原因に。
サビが進行して塗り替え塗装で対処ができなくなると、修理補修に大きな金額が必要になってしまいます。
塗膜の剥がれに気がついたら、なるべく早く修理業者にメンテナンスを依頼してください。
トタン屋根塗装の価格相場
トタン屋根を塗装メンテナンスした際の費用相場は、30万円〜となっています。
使用する塗料によって価格は大きく異なるため、予算や塗料の性能などのバランスを見ながら塗料を選択してください。
塗料の単価とそれぞれの耐用年数を、以下にまとめました。
塗料の種類 | 単価の目安 | 耐用年数の目安 |
ウレタン塗料 | 1,400〜2,500円/m2 | 5〜10年 |
シリコン塗料 | 1,800〜3,500円/m2 | 10年 |
フッ素塗料 | 3,000〜5,000円/m2 | 15〜20年 |
耐久性が良く寿命が長い塗料ほど、価格も高くなります。
ただ、寿命が10年のトタン屋根に対して、耐用年数の長いフッ素塗料を使用しても、長寿命のメリットはあまり得られません。
塗料を選ぶ際は、家屋の築年数や屋根材の寿命も気にしながら選択するようにしましょう。
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トタン屋根塗装の工程
トタン屋根塗装は、以下のような工程で行います。
- 高圧洗浄
- 下地処理(ケレン作業)
- 下塗り(サビ止め塗料の塗布)
- 中塗り・上塗り
それぞれについて見ていきましょう。
①高圧洗浄
足場を架設したら、「高圧洗浄」でトタン屋根に溜まった砂埃や苔・カビといった汚れを洗い流していきます。
チョーキング現象で吹き出た粉も、高圧洗浄で洗い流すことが可能です。
塗装に入る前に屋根の汚れをしっかり落とさないと、塗料の密着が悪くなり持ちが悪くなってしまいます。
はじめに、高圧洗浄で徹底的に屋根を綺麗にすることが大切です。
高圧洗浄が終わったら、しっかりと乾燥時間を置きます。
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②下地処理(ケレン作業)
「下地処理(ケレン作業)」は、高圧洗浄で除ききれなかった古い塗膜やサビを削り落とす作業です。
タワシやワイヤーブラシでわざと屋根材の表面に傷をつけ、塗料の密着性を高くする目的もあります。
下地処理が十分でないとサビが発生しやすくなるため、大切な工程の1つです。
棟板金の釘の浮きなどの補修箇所も、この際に綺麗にしてしまいます。
③下塗り(サビ止め塗料の塗布)
トタン屋根のサビの発生を防止するために、「下塗り」としてサビ止め塗料を施します。
下塗りを行うことで、次に使用する上塗り塗料との密着性を高めることが可能です。
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④中塗り・上塗り
下塗りが終わったら「中塗り・上塗り」の作業です。
希望の色の塗料を、2回重ね塗りしていきます。
塗料を重ねて塗ることで、ムラのない綺麗な仕上がりになります。
中塗りをした後は、上塗りを重ねる前にしっかりと乾燥時間を置くことが重要なポイントです。
トタン屋根は熱を吸収しやすく屋根裏の気温が高くなりやすいので、上塗り材には遮熱塗料がよく選ばれています。
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トタン屋根塗装は自分でできる?
トタン屋根塗装は、DIYで行うことも不可能ではありませんが、おすすめはできません。
塗装の前の高圧洗浄や下処理の作業が適切にできていないと、せっかく塗料を塗ってもすぐに剥がれやサビといった不具合が生じる可能性があります。
また、屋根塗装は高所作業のため、滑落のリスクも常に付きまといます。
塗装業者であれば、安全に作業するために足場を設置できますが、一般の方がしっかりと安全性を確保しながら屋根塗装を行うのは難しいものです。
万が一怪我をしたり、すぐに施工不良が起きたりすると、本末転倒です。
トタン屋根の塗装をお考えの方は、プロの塗装業者に依頼するようにしてください。
トタン屋根におすすめの塗料
ここからは、トタン屋根におすすめな塗料をご紹介していきます。
サビ止め塗料「日本ペイント:1液ハイポンファインデクロ」
サビ止め塗料のおすすめは、日本ペイントの「1液ハイポンファインデクロ」です。
硬化剤が不要で扱いやすく、乾きやすいという特徴があります。
高いサビ止め効果があるため、トタンのような金属屋根材に使用されます。
上塗り塗料「エスケー化研:クールタイトF」
遮熱塗料のエスケー化研「クールタイトF」は、太陽光から発せられる近赤外線を反射し、屋根表面が熱くなるのを抑制します。
耐候性に優れており、カラーバリエーションが多いのも嬉しいポイントです。
まとめ
今回は、「トタン屋根の塗装」について詳しくお伝えしました。
トタン屋根は、5〜10年を目安に塗り替え塗装を行うことが、屋根材を長持ちさせるコツでした。
以下のような症状が見られたら、メンテナンスを検討しましょう。
- サビの発生
- 塗料の色褪せ
- チョーキング現象
- 塗膜の剥がれ
トタン屋根を塗装する際は、丁寧に下地処理(ケレン作業)を行い、汚れを落とし切ることが重要です。
一般の方が完璧に行うのは難しい上、屋根から落ちてしまう可能性もあるためDIYで補修をするのではなく、プロの業者にメンテナンスを依頼するようにしてください。
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