屋根塗装について
瓦屋根塗装は必要?塗装NGな瓦もご紹介
「瓦は寿命が長くメンテナンスフリー」と一度は耳にしたことがあるという方もいらっしゃるのではないでしょうか?
実は瓦屋根といっても種類はさまざまで、定期的な塗装メンテナンスが欠かせないものもあります。
「自分の家の瓦屋根は塗装した方がいいの?」
と疑問が浮かぶ方も多いはず。
そこで今回は、神奈川県横浜市・川崎市で外壁屋根塗装を手がける「浜翔ペイント」が、「瓦屋根の塗装」について詳しく解説しました。
・塗装が必要な瓦と必要ない瓦
・塗装以外のメンテナンス方法
・瓦屋根メンテナンスの費用相場
などをご紹介しています。
記事では、瓦屋根を塗装する際の注意点や、DIYによる塗装についても触れています。
綺麗な外観を保ちながら安心して住み続けるために、ぜひ塗装が必要な瓦はどれか確認してみてください。
塗装が必要な瓦屋根の種類
セメントを主成分とする以下の3つの屋根材は、瓦屋根塗装が必要です。
- セメント瓦
- モニエル瓦
- スレート瓦
それぞれの瓦屋根に塗装が必要な理由を、詳しくご紹介していきます。
①セメント瓦
「セメント瓦」は、セメント・砂・水を材料とする瓦です。
和瓦よりも製造が簡単で値段も安価なため、70〜80年代に流行しました。
セメントを主な原料としているため、瓦そのものには耐水性がなく、上から塗装を施すことで防水性を付加しています。
塗装メンテナンスのタイミングは、10〜15年ほどです。
セメント瓦に施された塗装が劣化して耐水性が低下すると、カルシウムの成分が雨水とともに流れて、表面がゴツゴツしてくるのが特徴。
セメント瓦は現在ではほとんど製造されていないため、ひび割れなどの大きな破損がある場合は、葺き替え工事で対応します。
②モニエル瓦
「モニエル瓦」も、セメント瓦と同じく塗装が必要な屋根材です。
10〜15年を目安に塗装メンテナンスを検討してください。
モニエル瓦の最大の特徴は、表面に「スラリー層」が施されている点です。
コンクリートを主成分とする素地に、2〜3mm厚さの無機質着色剤を塗り、その上からさらにクリアー塗装で仕上げています。
このスラリー層がある分セメント瓦より丈夫なため、一時期多くの家屋で使用されました。
しかし、2010年にモニエル瓦を扱う会社がなくなってしまったため、現在は入手できなくなっています。
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③スレート瓦(カラーベスト・コロニアル)
「スレート瓦」は、セメントに石を細かく砕いた骨材と繊維を混ぜて作り、最後に表面を塗装したものです。
表面の塗膜が劣化して耐水性が失われると、スレート瓦が雨水を吸収し、乾燥する際に反りが発生することがあります。
スレート瓦の艶がなくなってきたり、全体が色褪せてきたりしたら塗装メンテナンスを施しましょう。
塗装をするタイミングの目安は10年前後となっています。
「カラーベスト」や「コロニアル」といった名前で呼ばれることもありますが、いずれもスレート瓦のことを指します。
なお、カラーベストはケイミュー株式会社が販売するブランドのことで、コロニアルはその内の商品名です。
非常に薄くて軽い屋根材で、重量のある和瓦に比べて耐震性に優れています。
デザインもたくさんあり、人気の屋根材です。
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和瓦は塗装する必要がない
数ある瓦屋根の中でも、「和瓦(粘土瓦)」は塗装する必要がありません。
粘土を瓦型に形づくり、高温で焼き上げるため、塗料を施さなくても表面は陶器のようにツルツルとしています。
「メンテナンスフリー」と称されるほど耐久性に優れており、その寿命は50〜100年ともいわれている屋根材です。
イメージチェンジを目的に塗装することも不可能ではありませんが、表面が滑らかで塗料が密着しづらいため、塗料の寿命を迎える前に剥がれてしまう可能性があります。
塗料が剥がれると外観が汚くなるため、和瓦への塗装はおすすめできません。
和瓦自体の耐用年数は非常に長いものの、野地板や防水紙、漆喰などの寿命は20年前後とされています。
下地や漆喰が劣化すると雨漏りのリスクが高くなるため、定期的な修理補修は不可欠です。
和瓦の種類
一言で和瓦といっても、以下のような種類があります。
- いぶし瓦…釉薬を使用しない。銀色の美しい色合いが特徴。
- 釉薬瓦(陶器瓦)…成型した後、釉薬をつけて高温で焼成。好みの色を選べる。
- 素焼き瓦…釉薬を使用しない。赤色で明るい印象。
いずれも、塗装によるイメチェンではなく、経年による美しい色の移り変わりを楽しめる屋根材です。
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瓦屋根を塗装しないのは危険?
塗装が必要な瓦屋根を、塗装メンテナンスをせず長期間放置すると、屋根材自体の耐久性が低下して寿命が短くなる恐れがあります。
長年、紫外線や風雨に晒され塗膜が剥がれてくると、全体が色褪せてフレッシュさがなくなります。
さらに劣化が進むと、苔やカビが生えやすくなり、見た目もよくありません。
また、セメントを主成分としている瓦屋根は、塗膜が剥がれると雨水を吸収しやすくなるものです。
瓦が雨水を吸い、乾燥や凍結で縮むのを繰り返すと、ひび割れが生じて雨漏りのリスクが高くなってしまいます。
瓦そのものがひび割れなどで破損すると、塗装メンテナンスでは修理しきれません。
屋根材が傷んでしまう前に、定期的に塗装メンテナンスを施すことをおすすめします。
塗装以外の瓦屋根のメンテナンス方法
瓦屋根が傷み切っていたり、耐用年数を超えて寿命を迎えている場合は、塗装ではなく以下の方法でメンテナンスをします。
- 葺き替え・葺き直し
- カバー工法(重ね葺き)
それぞれについて見ていきましょう。
①葺き替え・葺き直し
「葺き替え」は、既存の屋根材を取り払い、下地を修理して新品の屋根材を設置する方法です。
屋根全体を完全に新しくリフォームすると考えて良いでしょう。
和瓦のように瓦の寿命が長い場合は、瓦を撤去して下地を補修し、元の瓦を再利用する「葺き直し」を行います。
セメント瓦やモニエル瓦のように、普及してから30年以上経過しているものは、屋根材自体が寿命を迎えているケースも。
そのような場合は、塗装メンテナンスではなく葺き替え工事で屋根をいちから新しくします。
②カバー工法(重ね葺き)
「カバー工法(重ね葺き)」は、既存屋根材の上に防水紙を敷き、その上に新しい屋根材を施すやり方です。
屋根材を撤去しないため下地補修は行いません。
そのため、下地が傷んでいない場合のみ有効な方法となっています。
屋根が二重になるため、平板で軽いスレート瓦と金属屋根のみ施工が可能です。
重量のある和瓦や、波形をしているセメント・モニエル瓦には適用できないので注意してください。
屋根材を撤去する手間と人件費がかからないため、工事費用は葺き替え・葺き直しより安めに設定されています。
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瓦屋根メンテナンスの費用相場
瓦屋根メンテナンスの費用の相場を、以下の表にまとめました。
修理補修の種類 | 費用相場 |
塗装の塗り替え | 30万円〜 |
葺き替え | 150〜200万 |
葺き直し | 90〜150万 |
カバー工法(重ね葺き) | 100〜150万円 |
これらはあくまで目安に過ぎず、屋根面積の大きさや劣化具合によっても異なります。
また、塗装メンテナンスの場合は、使用する塗料のグレードによっても価格に大きな差が出るものです。
瓦屋根の劣化が気になったら、3社ほど相見積もりを取り、価格を見比べてみることをおすすめします。
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瓦屋根を塗装する際の注意点
瓦屋根を塗装する際に特に気をつけるべきポイントが2点あります。
ぜひこちらも目を通して見てください。
①下塗り材の量を惜しまない
劣化が激しいセメント瓦は、下塗り材をどんどん吸収するため、1度の下塗りでは表面が十分に整わない場合があります。
塗料の吸い込みが収まるまで、2〜3回下塗り材を塗り重ねる場合があるのです。
一度塗料を塗ったら、乾燥時間を1日設ける必要があるため、他の屋根材と比べて工期が長くなる可能性も。
また、下塗り材を大量に使うため、その分施工価格が高くなることもあります。
ただ、下塗りが不十分だと、その後に塗る上塗り材がしっかり密着せず、早期に剥がれなどの不具合が生じる原因に。
時間やお金をかけてでも、下塗り材はしっかり施してもらいましょう。
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②モニエル瓦はスラリー層をしっかり除去する
モニエル瓦を塗装する際は、新しい下塗り材を塗布する前にスラリー層をしっかりと取り除かなければなりません。
スラリー層が残った状態で塗装してしまうと、古いスラリー層とともに新しい塗料も剥がれてしまうためです。
また、モニエル瓦には、専用の下塗り材を使用することが推奨されています。
一般の屋根材に比べて手間がかかるうえに施工が難しいため、業者によってはモニエル瓦の施工を取り扱っていないことも。
モニエル瓦のメンテナンスを依頼する際は、施工の経験があるかどうかを事前に確認すると良いでしょう。
瓦屋根塗装はDIYできる?
瓦屋根塗装をDIYで行うことは、全くおすすめできません。
屋根塗装は高所作業な上、傾斜があります。
高圧洗浄で水濡れしている屋根は非常に滑りやすく、慣れない方が作業をすると滑落する恐れがあり大変危険です。
また、屋根材が割れてしまったり、仕上がりにムラができたりと、施工不良のリスクも大きいもの。
万が一屋根を傷めてしまった場合、新たに業者に修理補修を依頼しなければならず、かえって金額が高くなることもあります。
そうなると全く節約にならないので、瓦屋根塗装は自分で施工しようとせず、プロの塗装業社に依頼するようにしてください。
まとめ
今回は、「瓦屋根塗装の必要性」について詳しくお伝えしました。
和瓦は塗装をする必要はありませんが、以下の屋根材は塗装メンテナンスが欠かせません。
- セメント瓦
- モニエル瓦
- スレート瓦
いずれも、定期的に点検を受け、必要に応じて塗装の塗り替えを行うことをおすすめします。
また、耐用年数の長い「和瓦」も、20年を目安に漆喰や下地の補修を行う必要があります。
和瓦は寿命が長いからと油断せず、定期的に修理補修を行なって家屋の健康を守りましょう。
神奈川県横浜市・川崎市で屋根塗装をお考えの方は、ぜひ屋根・外壁塗装専門店の「浜翔ペイント」にご相談ください!
当社には、一級塗装技能士資格を保有する職人が在籍。
経験豊富なスタッフがお客様の疑問点に詳しくお答えし、ドローンを使って徹底的に屋根の状態を調査いたします。
お見積もりは無料となっておりますので、ぜひお気軽にお問い合わせください。