外壁塗装について
【外壁塗装】基本の塗料6種類をご紹介|特徴と間違いなしの選び方
自宅の外壁塗装の塗り替えを検討し始める際、まず業者のHPやチラシでどんな種類があるか調べてみる方が多いのではないでしょうか?
でも、外壁塗装の塗料にはたくさんの種類があるので、どう選んでいいか分からなくて困ってしまいますよね。
そこで今回は、外壁塗装の種類に焦点を当て、塗料の特徴や価格について詳しく解説しました。
主に、以下の内容について説明しています。
・外壁塗装の代表的な種類
・塗料の価格や耐用年数
・おすすめの選び方
外壁塗装のそれぞれの特徴を押さえておくことで、業者に依頼する際の提案や質問がしやすくなり、より納得のいく仕上がりが追求できるでしょう。
外壁の塗り替えをされる方は、ぜひ参考にしてください。
外壁塗装にはどんな種類がある?
外壁塗装に使用する代表的な塗料には、以下の6つがあります。
- シリコン塗料
- ラジカル塗料
- フッ素塗料
- 無機塗料
- ウレタン塗料
- アクリル塗料
塗料によって特徴が異なるため、どれを選ぶかによって外壁塗装の耐用年数と価格帯も大きく変わってきます。
耐久性に優れている塗料を選ぶと価格が高くなり、耐用年数の短い塗料は低価格で工事ができるのが一般的です。
希望の耐用年数や予算と照らし合わせながら、外壁の種類や住環境に合った塗料を選ぶことが、外壁塗装を成功させる鍵となります。
外壁塗装の代表的な塗料6種類
ここからは、外壁塗装に使われる塗料の特徴について詳しく解説していきます。
価格の相場や耐用年数も紹介するので、ぜひ参考にしてください。
シリコン塗料:外壁塗装の定番
シリコン塗料は、合成樹脂にシリコンを混ぜて作られています。
人気の外壁材である窯業系サイディングボードに適した塗料で、昨今の外壁塗装に最も多く使用されている定番の塗料です。
その需要の高さから、各塗料メーカーが多くの商品を販売しています。
耐用年数 | 10年 |
価格相場 | 1,800〜3,500円/m2 |
おすすめの人 | ・コストパフォーマンスと耐久性のバランスを重視したい人 ・機能面にこだわりたい人 |
シリコン塗料は10年以上持つものも多く、戸建てで70万円代から依頼ができるため、「耐久性もコストパフォーマンスの良さもどちらも譲れない」という方におすすめです。
メリット
シリコン塗料は耐久性とコスパが良いだけでなく、以下の2つのようなメリットもあります。
- 優れた低汚染性
- 種類が豊富
シリコン塗料は、外壁についた塵や埃を雨と一緒に洗い流す性質があり、汚れに強いのが特徴です。
また、耐久性に特化したものや遮熱性があるものなど、豊富な商品から選べるのも魅力といえます。
デメリット
シリコン塗料は、重ね塗りが難しい素材とされています。
前回のリフォーム時にシリコン塗料を使用しているのであれば、念の為業者に作業が可能か確認すると良いでしょう。
ラジカル塗料:美しい仕上がりが魅力の人気塗料
ラジカル塗料は、2012年から発売が開始されたまだ比較的歴史の浅い塗料です。
紫外線が当たることで引き起こされる「ラジカル反応」を抑制するため、色褪せが起きにくく、耐久性に優れています。
耐用年数 | 10〜15年 |
価格相場 | 2,200〜2,800/m2 |
おすすめの人 | ・美しい外観を持続させたい人 ・日当たりの悪い場所に住んでいる人 |
ラジカル塗料は長期間美しい光沢が持続するだけでなく、価格帯も高すぎないため、近年注目を集めています。
ラジカル塗料で塗装することで防カビ・防藻効果が期待できるので、日当たりの悪い外壁にももってこいです。
メリット
ラジカル塗料のメリットには、主に以下の2つが挙げられます。
- 綺麗な光沢感
- シリコンより長い耐用年数
ラジカル塗料は、塗膜面の滑らかさが最大の特徴です。
美しさが長続きするので、綺麗な外観を保ちたい方におすすめ。
また、シリコン塗装より耐久性が優れており、塗り替えまでの間隔を延ばせるのもポイントです。
デメリット
ラジカル塗料は、販売開始から10年程しか経っていないため、施工実績が少ないのがデメリット。
中には、ラジカル塗料の塗装経験がない業者も存在します。
ラジカル塗料を希望する方は、依頼時に施工実績があるかどうかを確認しておきましょう。
フッ素塗料:耐用年数の長さを重視する人向け
フッ素塗料は、蛍石にフッ素樹脂を混ぜて作られています。
抜群の耐久性を誇り、酸性雨や紫外線から外壁をしっかり守ります。
耐用年数 | 15〜20年 |
価格相場 | 3,000〜5,000円/m2 |
おすすめの人 | ・高品質な塗装を希望する人 ・メンテナンスの間隔を延ばしたい人 |
シリコン塗料やラジカル塗料よりも耐用年数が長いため、塗り替え頻度を減らすことが可能です。
メリット
フッ素塗料を使用するメリットは、防汚性が非常に高いところにあります。
外壁に汚れがつきにくいため、日々の手入れも楽チン。
また、硬い塗膜が外壁を紫外線から守り、長期間美しい外観を保ち続けます。
環境によっては20年ほど持つこともあるため、足場代が高くつく3階以上の戸建てや、狭い場所に建っているお宅にイチオシの塗料です。
デメリット
定番のシリコン塗料やラジカル塗料よりも、価格が高いことがデメリットです。
価格の安さよりも、持ちの良さを重視したい方におすすめといえます。
無機塗料:最強の耐久性
無機塗料は、主成分にセラミックやケイ素といった無機物を使用しています。
主成分に炭素を含まないため、紫外線の影響を受けづらく、劣化が起きにくいのが特徴。
耐用年数の目安も20年以上と、トップレベルの耐久性を誇ります。
耐用年数 | 20年以上 |
価格相場 | 5,000〜5,500円/m2 |
おすすめの人 | ・塗り替え頻度を減らしたい人 ・排気ガスで汚れやすい環境に住む人 |
塗り替えまでの期間が長いため、メンテナンスの頻度を減らしたいという方にもってこいの塗料です。
また、防汚性にも優れているので、排気ガスや工事現場の粉塵で汚れやすい環境に暮らす方にもおすすめです。
メリット
無機塗料の魅力は、なんといってもその高い耐久性です。
次回の塗り替えまで20年以上持つこともあるため、メンテナンス頻度を抑えたい別荘にもよく使用されます。
デメリット
無機塗料は耐用年数の長さが魅力ですが、その反面、耐用年数が長すぎることで、屋根とのメンテナンスサイクルが合わせづらいというデメリットがあります。
メンテナンスをバラバラに行うと、足場代がその都度必要になり効率的ではありません。
無機塗料による塗装を希望するのであれば、次の屋根のメンテナンス時期も加味して検討するようにしてください。
ウレタン塗料:安価でアクリルより優れた耐久性
ウレタン塗料は、ポリオールとポリイソシアネートという成分を混ぜて作られた、高い密着性を誇る塗料です。
1970年代より、外壁塗装の主な塗料として広く使われてきました。
耐用年数 | 5〜10年 |
価格相場 | 1,400〜2,500円/m2 |
おすすめの人 | ・とにかく価格重視の人 |
価格は安いものの、ウレタン塗料より耐久性のあるシリコン塗料やラジカル塗料が台頭してきたため、最近ではあまり使われなくなっています。
メリット
ウレタン塗料は、その手頃な価格帯が魅力。
近々、大規模な外壁の張り替えを検討している場合は、安く工事を済ませられるウレタン塗料がおすすめです。
デメリット
ウレタン塗料は熱で膨らむ性質があるため、現在多くの戸建てに使用されているサイディングボードにはあまり向いていません。
サイディングボードにウレタン塗料を塗装する際は、塗料が膨らむのを防止するための特殊な下処理が必要です。
アクリル塗料:安価だが今ではあまり使われていない
アクリル塗料は、アクリル系の合成樹脂を主成分としています。
耐久性の面で他の塗料に劣るため、外壁塗装に使用されることは少なくなっています。
耐用年数 | 3〜8年 |
価格相場 | 1,000〜1,800円/m2 |
おすすめの人 | ・安く塗装を済ませたい人 |
その耐用年数の短さから、頻繁な塗り替えが必要です。
とにかく塗装を安く済ませたい人や、アクリル塗料による塗装の塗り直しをしたい人に向いています。
メリット
アクリル塗料は発色が良く、カラーバリエーションが多いことが魅力です。
素人でも綺麗に塗ることができるため、DIYに挑戦したい方におすすめといえます。
デメリット
アクリル塗料は紫外線に弱く、他の塗料に比べて耐用年数が短いことがデメリット。
頻繁に塗り替えが必要になるため、長い目で見るとかえって工事費用が高くつくことになります。
安さだけで判断せず、その後必要になるメンテナンス費用を踏まえた検討が必要です。
「水性塗料」と「油性塗料」の違い
外壁塗装の塗料は全て、「水性」と「油性」の2種類に分類されます。
外壁塗装の塗料は、塗装を行う前に「水」か「シンナー(溶剤)」を混ぜて薄める必要があるからです。
水性塗料と油性塗料には、以下のような違いがあります。
希釈液 | 価格 | 耐久性 | におい | |
水性塗料 | 水 | 安い | 低い | 少ない |
油性塗料 | シンナー | 高い | 高い | 強め |
以前は、耐久性の高い油性塗料が主に使用されていましたが、技術開発が進んだことで水性塗料も高性能になりました。
水性塗料はにおいが少ないため近所迷惑になりにくく、小さいお子様がいるご家庭でも安心して使用できるというメリットがあります。
油性塗料より環境に優しいのも魅力の1つです。
油性塗料は雨に強いという特徴があるため、外壁だけでなく屋根塗装にもよく使われています。
「艶あり」と「艶なし」の違い
外壁塗装の種類を選ぶ際は、「艶の有無」もチェックしましょう。
「艶あり」と「艶なし」の違いを、以下にまとめました。
耐久性 | 防汚性 | 種類 | 特徴 | |
艶あり | 高い | 高い | 豊富 | ・汚れがつきにくい ・艶を楽しめるのは数年 |
艶なし(マット仕上げ) | 低い | 低い | 少ない | ・シックで落ち着いた雰囲気 ・艶ありに比べると耐久性はやや劣る |
艶なしの塗料は、艶ありに比べると汚れがつきやすい分、若干耐久性が劣るとされています。
ただ、外壁塗装の寿命は住環境や外壁の状態に大きく左右されるので、あくまで目安の一つとして捉えてください。
艶ありの塗料の方が主流なので、豊富なカラーバリエーションから塗料を選びたいという方には「艶あり」をおすすめします。
外壁塗装の選び方:3つのポイント
ここからは、実際に外壁塗装の種類を選ぶ際のコツを3つご紹介します。
外壁塗装は決して安いものではありません。
失敗がないよう、あらかじめ抑えるべきポイントを把握しておきましょう。
長い目で見てコスパがいい塗料を選ぶ
外壁塗装の種類を選ぶ際は、メンテナンスの周期を踏まえた上でコストパフォーマンスが良いものを選ぶことが大切。
価格の安さだけでアクリル塗装やウレタン塗装を選んでしまうと、すぐにまた塗り替えのタイミングが来てしまい、結果的に塗装代金がかさんでしまうことになります。
安価なアクリル塗料と、定番人気のシリコン塗料を例に見比べてみましょう。
工事費用だけを見るとアクリル塗料が20万円も割安ですが、工事費用を耐用年数で割って年間の費用で換算すると、シリコン塗料の方が4万円もお得です。
工事費用の目安 | 工事費用を耐用年数で割った価格 | |
アクリル塗料 | 60万円 | 12万(5年で塗り替えた場合) |
シリコン塗料 | 80万円 | 8万円(10年で塗り替えた場合) |
塗料選びは、長い目で見てどちらがお得かを意識して検討するようにしてください。
外壁塗装の種類で迷ったら、まずは耐用年数と価格のバランスが取れたシリコン塗料で見積もりを出してもらうことをおすすめします。
シリコン塗料の見積書を確認した上で、予算に余裕があればワンランク上の塗料を選んだり、少しグレードを下げたりするなど、業者と相談しながら選ぶと良いでしょう。
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機能性も重視する
塗料を選ぶときは、見た目の好みだけでなく機能性にも注目することで、より快適な住環境を整えることができます。
外壁塗装の塗料に付加されている代表的な機能には、以下のようなものがあります。
高光沢性 | ・光沢性に優れた塗料 ・高級感が欲しい人におすすめ |
低汚染性 | ・自浄機能がある塗料 ・砂埃がつくのを防ぎ、雨天時に勝手に洗い流してくれる |
遮熱性 | ・夏場の外壁の温度上昇を和らげる ・エアコンの使用頻度が減らせるため節電効果がある |
透湿性 | ・湿気を逃し、カビの発生を抑制する ・日当たりが悪い建物に使用される |
夏場も快適に過ごしたい方は遮熱性のある塗料を選んだり、外観の美しさを重視する方は低汚染性に優れた塗料を選んだりするなど、機能面も吟味しながら選んでみてください。
依頼するときは複数の業者に相談する
外壁塗装を依頼するときは、1つの業者にだけ見積もりを依頼するのではなく、2〜3社に相見積もりを出すのがおすすめです。
外壁塗装の塗料は、質感や色などの見た目のこだわりだけでなく、外壁の材質や環境との相性も踏まえながら選択することが大切。
複数の業者に意見を聞くことで、より納得のいく塗料選びができるようになります。
その際、業者が過去に行った施工事例を見せてもらうと、仕上がりのイメージが湧きやすくなりますよ。
相見積もりを出すことで適正な価格相場やサービスの良し悪しも見比べられるので、ぜひ試してみてください。
まとめ
今回は、外壁塗装の基本の6種類について解説しました。
価格 | 耐久性 | 耐用年数 | |
シリコン塗料 | 中間 | ◯ | 10年 |
ラジカル塗料 | 少し高め | ◯ | 10〜15年 |
フッ素塗料 | 高い | ◎ | 15〜20年 |
無機塗料 | 高い | ◎ | 20年 |
ウレタン塗料 | 安い | △ | 5〜10年 |
アクリル塗料 | 安い | × | 3〜8年 |
外壁塗装の種類を選ぶときは、価格だけでなく耐用年数も踏まえて吟味することが大切でした。
迷った場合は、価格と耐久性ともにバランスの取れたシリコン塗料やラジカル塗料で見積もりを出すことをおすすめします。
また、外壁の種類や状態によっても使用できる塗料が変わってくるため、複数の専門業者に意見をあおぐとより確実です。
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