外壁塗装について
外壁のクリア塗装とは?メリットとデメリットを徹底解説
「外壁のメンテナンスがしたいけど、塗装をすることで外壁材自体のデザインが消えてしまうのは嫌だ」
外壁の塗り替えを検討中の方から、そのようなお悩みをよくお聞きします。
外壁材のデザイン性・意匠性を残した塗装メンテナンスを行うなら、無色透明な塗料で施工する「クリア塗装」がおすすめです。
でも、一般的な色付きの塗料を使用した施工と違って、クリア塗装にはどのような特徴があるのか気になるところですよね。
なかでもクリア塗装のデメリットは、実際に施工する前に把握しておきたいはずです。
そこで本記事では、神奈川県横浜市・川崎市で外壁屋根塗装を手がける浜翔ペイントが、「外壁のクリア塗装」について詳しく解説しました。
・クリア塗装の特徴
・クリア塗装のメリット
・クリア塗装のデメリット
を、手っ取り早く知っていただけます。
本記事を最後まで読めば、ご自宅の外壁がクリア塗装に適しているかどうかがすぐに分かりますよ。
ぜひ参考にしてください。
外壁のクリア塗装とは?
外壁に施す「クリア塗装」とは、顔料で色付けをしていない無色透明の塗料を使用して施工する外壁メンテナンスのことを指します。
透明なので、レンガ調やタイル調といった外壁材自体のデザインを消すことなく仕上げることが可能です。
クリア塗装はどんな場合に有効?
外壁のクリア塗装は、以下のような場合におすすめです。
- 軽微の色褪せや苔・藻による汚れが気になる
- 外壁の艶を復活させたい
- 外壁材のデザインが残るように塗装したい
デザインのある外壁材を選ばれた背景には、新築時の家へのこだわりがあるはずです。
好みのデザインが、外壁の塗り替えで消えてしまうのは切ないもの。
お気に入りのデザインをそのまま残したいという方に、クリア塗装はおすすめです。
ただ、塗料が透明な分、色褪せが完全に復活することはありません。
劣化が進行する前に、早めに着手することがクリア塗装を成功させるポイントです。
クリア塗装が向いている外壁材
以下のような外壁材は、クリア塗装が向いています。
- 窯業系サイディング
- タイル外壁
- モルタル外壁
- コンクリート外壁
レンガ調や木目調などデザイン性の高い窯業系サイディングは、デザインを消すことなく施工できるクリア塗装がもってこい。
タイル外壁の目地を保護する観点でも、クリア塗装はおすすめです。
また、コンクリート外壁にクリア塗装を施すことで、防水性をアップさせる効果もあります。
外壁に使用するクリア塗料の種類
ひとことで「クリア塗料」といっても、種類はさまざまあります。
代表的なものを、以下にまとめました。
種類 | 耐用年数の目安 |
シリコン塗料 | 10年前後 |
フッ素塗料 | 15〜20年 |
無機塗料 | 20年以上 |
一般的な色付きの塗料と同じく、クリア塗装の塗料も使われる素材によって耐用年数が変わってきます。
また、期待耐用年数が長くなるにつれて、塗料の単価も上がります。
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外壁にクリア塗装する際の注意点
クリア塗装は、どんな外壁にも施工できるわけではありません。
以下のような外壁には施工ができないので注意してください。
- 劣化や損傷が激しい場合
- 難付着塗料を使用した外壁材
- 金属系サイディング
クリア塗装は、塗膜の剥がれやひび割れを隠すことができません。
外壁材自体がある程度綺麗であることが、施工の条件です。
そのため、新築から10年未満の外壁に施工するのがおすすめです。
また、外壁材に難付着塗料(光触媒・無機・フッ素)が使用されている場合もクリア塗装ができません。
こちらについては、後ほど「デメリット」の項でも詳しくお伝えします。
外壁にクリア塗装をする4つのメリット
ここからは、外壁にクリア塗装を施すメリットを4つお伝えします。
①外壁の艶が復活する
外壁にクリア塗装を行うことで、新築時のような光沢が蘇ります。
外壁の艶がなくなると、全体がくすんで暗く見えるもの。
「新築時の美しさが損なわれた」と感じたタイミングで、クリア塗装を施すと良いでしょう。
なお、艶の度合いは好みのものを選ぶことができます。
ピカピカな見た目がいいなら「全艶」、ほどほどの艶感が好みなら「三分艶」など、希望の仕上がりを業者に伝えるようにしてください。
製品によっては、艶感を完全に抑えた「マット仕上げ」も可能です。
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②外壁材本来のデザインを損なわない
透明な塗料を使用するクリア塗装であれば、外壁材本来のデザインを損ねることなくメンテナンスをすることができます。
色付きの塗料で外壁のデザインが失われるのを避けたい方には、クリア塗装がうってつけです。
③チョーキングが発生しない
クリア塗装は、チョーキングが発生しないのもメリットの1つ。
「チョーキング」とは、外壁材に白い粉のようなものがふき出てくる現象のことを指します。
これは、塗料に使用される顔料が紫外線によって分解されることで起こるもので、劣化の初期症状ともいわれています。
クリア塗装であれば、顔料を含まない透明な塗料を使用するため、チョーキングが発生することはありません。
チョーキングが発生すると、外壁全体が色褪せて見えてしまいます。
劣化症状を1つでも抑えたい方にも、クリア塗装は有効です。
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④外壁材を保護する役割がある
クリア塗装に使用される塗料には、
- 耐候性
- 低汚染性
- 防カビ・防藻性
など、機能面に優れた製品が多く販売されています。
また、クリア塗装をすることで表面がツルツルするため、外壁に汚れが付きにくくなるのも魅力の1つです。
外壁にクリア塗装をする4つのデメリット
クリア塗装には、いくつかのデメリットも存在します。
デメリットを知らずに施工をして失敗することのないよう、ぜひこちらもあらかじめチェックしてくだださい。
①クリア塗装ができない外壁材がある
クリア塗装は、以下のような外壁材には施工できません。
- 難付着塗料を使用した外壁材
- 金属系サイディング
それぞれについて詳しく見ていきましょう。
難付着塗料を使用した外壁材
難付着塗料とは、以下のような特殊なコーティングのことを指します。
- 光触媒コーティング
- フッ素コーティング
- 無機コーティング
いずれも、外壁材の耐候性を高める目的で塗布されるものです。
近年、難付着塗料を使用した外壁材は、新築の施工時によく使用されるようになりました。
特に、築10年未満の家屋によく見られます。
これらのコーティングがなされた外壁材は、塗膜が強力な分、クリア塗料がしっかり密着しません。
クリア塗料を塗装したとしても、3〜5年ほどしかもたないとされています。
そもそも、難付着塗料を使用した外壁材は非常に丈夫で、10年以上持つことを前提に使用されています。
クリア塗料を施工しても剥がれやすいだけでなく、メンテナンスの恩恵があまり受けられないので、おすすめできません。
金属系サイディング
金属系サイディングは、表面がツルツルしていて塗料との密着性が悪いため、クリア塗装には向きません。
そもそも、金属系サイディングのメンテナンスには色付きの錆止め塗装を施さなければいけないケースが多く、クリア塗装が選択肢に上がることはあまりありません。
いずれにせよ、クリア塗装を行う際は、実際に施工が可能かどうかプロが外壁の状態を見て判断する必要があります。
ご自宅の外壁にクリア塗装が施せるかどうかが気になったら、まずは無料の見積もりサービスを利用してプロの意見を仰ぎましょう。
②劣化が激しい場合は不向き
クリア塗装は、色褪せやひび割れなどの劣化が激しい場合は施工できません。
透明な塗料を使用するため、外壁の傷みを隠すことができないからです。
特に、大きなひび割れがある場合、補修跡が浮き出てしまいます。
また、チョーキングや塗膜の剥がれが起きていると、クリア塗装をしても白くボケたりすぐに剥がれてしまうことも。
クリア塗装は、外壁の傷みが生じる前に行うことが理想です。
クリア塗装をするかどうかで迷ったら、一度業者に尋ねるようにしてください。
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③コーキングの上には塗装できない
クリア塗装は、コーキングの上に施すことはできません。
「コーキング」とは、サイディングボードの間を埋めるゴムのような素材のことです。
外壁内部に雨水が入り込むのを防ぐだけでなく、振動による衝撃から外壁材を守る役割があります。
コーキングは衝撃に合わせて動くものなので、上からクリア塗装で覆ってしまうと塗装がめくれやすくなってしまいます。
クリア塗装の際は、コーキングの上にしっかり養生をするか、クリア塗装をしてからコーキングを打ち替える必要があるので注意が必要です。
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④2回繰り返して施行できない
クリア塗装を1度施したら、再度その上からクリア塗装を施すことはおすすめできません。
既存のクリア塗装の塗膜が劣化していると、その部分に塗りムラや白ボケが生じることがあります。
1度クリア塗装を行ったら、次回のメンテナンスは色のついた一般的な塗料で施工すると考えておいて良いでしょう。
クリア塗装は下塗りがない
クリア塗装には、基本的に「下塗り」の工程はありません。
一般的な外壁塗装では、「下塗り→中塗り→上塗り」の順に3回塗装を重ねるのが普通です。
しかし、クリア塗装に使用する塗料は、2回塗りで仕上げが完了する製品がほとんどとなっています。
工程が1つ減る分、人件費と塗料費用が抑えられるため、クリア塗装の方がコストは安めです。
また、一般的な塗装に比べて短い期間で施工が完了するというメリットもあります。
クリア塗装におすすめな塗料
ここでは、クリア塗装におすすめな塗料を2点ご紹介します。
日本ペイント:ピュアライドUVプロテクトクリヤー
日本ペイントの「ピュアライドUVプロテクトクリヤー」は、紫外線吸収剤と緻密な粉子構造により、外壁材を紫外線から守ります。
防藻・防カビ性にも優れているため、美しさを長持ちさせたい方にもおすすめです。
艶消しが可能なので、マット仕上げがお好みの方にも良いでしょう。
期待耐用年数は、10〜12年とされています。
エスケー化研:SKシリコンクリヤーW
エスケー化研の「SKシリコンクリヤーW」は、低汚染性に優れているのが特徴です。
外壁についた汚れが雨で流されるので、手間をかけずに美しさを保つことができます。
期待耐用年数は、12〜15年です。
まとめ
今回は、「外壁のクリア塗装」について詳しくお伝えしました。
クリア塗装は、外壁材のデザインを損ねることなく塗装ができるメンテナンス方法です。
デザイン性の高い窯業系サイディングや、タイル外壁などに向いています。
ただ、激しい色褪せやひび割れの補修跡を隠せないというデメリットもありました。
クリア塗装をするのであれば、外壁の劣化が進行する前に、早く行うことをおすすめします。
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